大工さんや職人さんへのお茶出し、どうする?
こんにちは。つながる暮らしを大切にする新築&リフォームを行う、横浜・川崎の女性一級建築士事務所、アキ設計のブログです。
家を建てるとき、大工さんや職人さんへのお茶出しって、どうしたらよいのでしょうか? ひと昔前であれば、毎回お茶を煎れて出されるご家庭が多かった印象です。今回は、大工さんや職人さんへのお茶出しについて、出すべきか出さないべきか、出すならいつどのように出すとよいか、どんなものが喜ばれるのかをご紹介します。
お茶出し、すべき? しないべき?
お茶出しは、必ずしもしなくてはいけないものではありません。しかし、たくさんの現場を見てきて、お施主様の「気持ち」が伝わる方が、大工さんや職人さんの励みになるように感じます。すべきか?しないべきか?と問われれば、余裕があるならお茶出しをした方がよいといえるでしょう。
ただし、毎回お茶を煎れてお出ししたり、果物などその場で食べなくてはいけないものをお出しすると、逆に進行の妨げになることもあります。また、お施主様が負担を感じるほど特別にもてなす必要はありません。
では、どのようにするとよいのでしょうか?
お茶出しは、いつどのようにするとベスト?
昔であれば、午前10時ごろと午後3時ごろにお茶を出すのが一般的でした。これは、午前11時付近と午後4時付近に事故が頻発したという経験則から、大工さん・職人さんの多くは午前10時と午後3時に休憩をとる習慣があるからです。工事自体は朝9時からでも、時には早朝5時に出発して資材を搬入したり、長時間運転したりと、職人さんは工事の前にもハードな時間を過ごします。事故を防ぎ、効率よく仕事を進めるため、午前と午後に休憩を取られます。
しかしこれは一般論で、施工の進行によって休憩時間は変わります。またひとことで「職人さん」と言っても、大工さん・電気屋さん・設備屋さん・内装屋さん・塗装屋さん…とさまざま。お昼まで作業して帰る人もいれば、午後から現場入りする人もいて、進行状況によって必ずしも午前10時と午後3時に休憩をとるわけではなりません。
では、いつお茶をお出しするとよいのでしょうか。
結論は、ペットボトルで飲み物をたくさん準備しておき、好きな時間に飲んでいただくのが一番喜ばれます。お茶以外にも、スポーツドリンクやコーヒーなどを入れておいておくのもよいかもしれません。夏場であればクーラーボックスや保冷バックに入れて、保冷剤と一緒に置いておくとよいでしょう。
お出しするお菓子は、果物などの生ものや、切ったり分けたりする必要のあるものはあまり喜ばれません。個別包装されていてるお菓子を、袋ごと・箱ごと置いておくのがベストでしょう。
新築を建てるなど、お施主様が住んでいる場所が現場から遠い場合、お茶を煎れて出すことがそもそも難しいので、この方法だと無理なくお茶出しすることができます。
どんなによい設計図があっても、実際に家を建てるのは職人さん。お茶出しをしなくてもできばえに差ができるわけではありませんが、良いコミュニケーションを取って家を建てたいですね。
┏ 記事監修・一級建築士事務所 アキ設計代表 池上裕子 ┓
建築士。1987年に、4歳と3歳の子どもを育てながら、事務所を創業。「このお客様を幸せにしてあげたい」という想いを大事に、家づくりをするのがモットー。お客様にとって本当に良いものは何かを熟考し、そのお客様になりきって設計しています。趣味は、グループで音楽を演奏すること、30分以内にできる時短料理作り。代表ブログ「自分スタイルを楽しむ!」https://yukoikenoue.blog/