こんにちは。 つながる暮らしを大切にする新築&リフォームを行う、横浜・川崎の女性一級建築士事務所、アキ設計のブログです。
テレワークを採用する企業が増加している今、自宅の環境も 見直しが必要とされています。
個人事業主や副業も増え、50代以上のセカンドシニア世代の方も、ますます自宅で仕事をする人が増えるでしょう。
オフィスと自宅では 環境が異なるため、自宅での仕事をはかどらせるために、住まいにおける工夫が必要です。では、どのような工夫が必要なのでしょうか? そのポイントをお伝えします。
ゾーニングの工夫
テレワークでは、会社以外の場所で仕事が進められるため、
通勤の時間を節約できたり、
子育てや介護をしながら、自分のペースで仕事が進められたりと
メリットが大きいのですが、
逆に、
ONとOFFの切り替えが難しいのが、
最大のデメリット。
家族が近くにいると
仕事が思うようにはかどらなかったり、
つい家事をしてしまったり。
だらだらと長時間仕事をしてしまったり。
そのため、
メリハリをつけた空間を意識する必要があります。
具体的には、
- 間取りから決める場合、LDKとは別にもう一部屋あると理想的。玄関近くに仕事場があれば、
仕事をプライベートに持ち込みにくくなります。個部屋が確保できないようであれば、
部屋の一角に、書斎コーナーをもうけます。今では、家事室をもうける住まいも増えてきたので、
家事室を広めにとり、
仕事場兼用として、うまく活用できれば
新たに書斎コーナーをもうけなくて済みます。 - 壁紙の色を作業する一面だけ変えてみたり、
タイルカーペットやラグなどをデスクの下に敷き、
床材を部分的に変える。色彩やゾーニングの効果により、
意識の切り替えがしやすくなります。 - 育児をしながらの仕事の場合、
子供に大事な書類を汚されてしまったり、
パソコンをいじられないよう、
子供の年齢に応じて手が届きにくい置き場所を考えましょう。
作業時の工夫
会社と同様に パソコン作業がしやすく、
作業に集中できる環境を整えましょう。
- コンセントの数・場所・高さを見直す。パソコン・プリンタ・照明・FAXなど、
電子機器の利用が増えるため、
場合によっては、
コンセント増設工事をした方がいいかもしれません。 - プリンタを置く場所の確保と工夫仕事には欠かせない、プリンター。
サイズが大きいため 事前に置き場所を確保する必要があります。でも今は、wifiが整っていれば、
好きな場所に設置できるため、
こんな風に収納に収めてしまえばスマートです。 - ケーブル類が邪魔にならない収納やボックスを用意する。パソコンのアダプターは意外と大きく、
ケーブルも増えると
デスク周りはどうしてもごちゃついてしまいます。配線をスッキリまとめる便利なグッズも市販されているので、
(出典:https://trinity.jp/product/CableBox/)
そういったものを活用したり、
デスク下に一枚板を造作して、
コード類の収納スペースをつくると良いでしょう。 - デスク周りに、作業時に必要な照度を確保できる
照明を用意する。調色機能のついたLEDなら、
作業時、リラックスしたい時などシーンに応じて
照明の色を変えることができます。 - オフィスチェアを使用したときの注意
床がフローリングの場合、椅子によっては傷つきやすくなります。
タイルカーペットなら、
必要なスペースだけ部分的に敷くこともできます。 - 集中しやすいインテリアカラーを取り入れる子供部屋にも採用されやすい、ブルーは
集中したいときにおススメの色。クラシックブルーは、
今年のトレンドカラーでもあります。
(出典:https://www.pantone-store.jp)
部分的に取り入れても良いでしょう。
プライバシーの確保
テレビ会議やオンラインチャットをする際、
在宅ワークとはいえ
プライバシーが丸見えになってしまうことがあります。
生活感が出過ぎてしまうのは、
見える相手への印象もあまり良くはありません。
カーテンやロールスクリーンなど、
仕事のときだけ一時的に仕切れる
パーティションがあると便利です。
作業の効率化
仕事と家事と、
ときには子育てや介護と両立するための、
時短になるアイディアをうまく取り入れましょう。
たとえば、
スマートスピーカーを取り入れて
家電製品を音声だけで稼働させるなど
今はスマートホームに向けた
便利なアイテムが揃っています。
住宅性能への考慮
自宅で仕事をする時間が増えてくると
光熱費もかさむため、
冷暖房効率の良い住まいにしましょう。
外気からの冷えが一番伝わるのは、窓。
たとえば
ブラインドだけだった窓を
空気層のあるハニカムシェードにする、
(出典:https://www.toso.co.jp)
カーテンボックスを取り付ける、などの工夫で
断熱性能を高めることができます。
まとめ
住まいは今や、家族がくつろぐだけの場所ではなく、
仕事をする場であったり、
家開きで交流する場であったりと、
フレキシブルに対応できる場へと変化してきています。
プライベートとの切り分けをうまく行い、
様々な工夫で
テレワークのデメリットを感じさせない住まいにすることが、
これからの住まいに求められるといえるでしょう。