1987年、私は5歳と4歳の子どもを育てながら、たった一人で設計事務所をはじめました。パソコンや携帯電話もない時代、男性社会の建設業界において、いかに仕事と子育てを両立するかを試行錯誤してきました。
共働き家庭は、とにかく時間がありません。特に幼児期から学童期は、帰宅してから寝るまでの3時間が貴重な時間だと思っていました。限られた時間の中で、いかに家事を効率的に行い、いかに子どもの個性や自主性を伸ばすかを考えたら、住まいという「環境」をどう整えるかが大事だと気づきました。
・子どもが自分で身支度をしたり、お手伝いをしやすい状態を整える
・家事をしながら、子どもとコミュニケーションをとる工夫
・本棚には、子どもが興味を持って話題にしそうな本を並べ、会話を広げる
・聞いてほしい音楽をかけ流す
など、いかに楽しく、有効に時間を使うかを考えていました。
私は、直接的には親の手をかけなくても、子どもに充分な愛情を感じてもらうことが大切だと思っていました。愛情を感じられる子は安心して自立できるからです。親と子どもの良いつながりができる住まいが大切なのです。
こうした経験は、お客様の住まいを考える上でも大いに役立ってきました。「自分では気づかない提案がもらえた」と喜んでいただけることが多く、ありがたいことに、口コミやリピーターのお客様のご依頼で、仕事が広がってきました。
一方で、私が独立して20年近く経っても建築業界の働き方は変わらず、女性建築士にとっての家庭との両立は大変なままでした。そこで私は 2006年、設計事務所を法人化し、女性が働きやすい職場環境を整えました。
現在、アキ設計で働いているスタッフは、働くママ達です。
それぞれのアイデアを出し合って、一人一人のお客様に合った住まいの提案をしています。
パパやママが幸せな家庭は、その子ども達もきっと幸せになる、「環境を整える」ことで、より幸せな家族になれる。そんな想いで住まいづくりのお手伝いをしています。
“仕事も、子育ても、自分時間も楽しみたい―“
そんなパパ、ママの想いを実現するための住まいづくりを、私たちが全力でサポートさせていただきます。