こんにちは。
人と繋がる暮らし方「家開き®」を提唱する
横浜・川崎の女性一級建築士事務所 アキ設計です。

前回のブログでは、50代からのリフォームで抑えておきたい基本的な考え方をお伝えしました。

50代からのリフォームで考えておくべきこと

今回は、お客さまに質問されることが多いバリアフリーについて、具体的に説明していきます。
まだバリアフリーの必要性を感じていないけれど、将来に備えて考えておきたい方は、ぜひ参考にしてください。

国の方針は、介護施設から在宅へ

まず最初におさえておきたいのは、団塊世代が75才以上になる2025年に向けて、国は介護施設から在宅介護へ方針をシフトしているということです。下図は厚生労働省のHPから抜粋した「地域包括ケアシステム」の説明ですが、要するに「介護施設が不足するので、基本的には在宅介護で」という方針です。
これからは、基本的に自宅に住み続けるという前提で、住まいを考えておく必要があります。


(厚生労働省HPより)

 

必要に応じて、バリアフリーに変えられる家に

ここまでの説明を読むと、「早いうちから、バリアフリーに対応した家にリフォームしておかなければ」と思うかもしれませんが、元気なうちから、必要以上のバリアフリーにする必要はありません。必要に応じて、バリアフリーに変えられる家にしておくことが大切です。

もちろん今現在、脚が悪かったり、目が見えにくい場合は、それに対応したリフォームを行う必要があります。そうでない場合は、元気なうちから至れり尽くせりのバリアフリーにしてしまうと、かえって体の機能が低下することに繋がりかねません階段を上り下りする生活を送っている方は、80代でも足腰が丈夫な場合が意外と多いのです。

50~60代は、将来の状況を考えながらリフォームを

それでは、50~60代のうちはどの程度バリアフリーを考えてリフォームしておけばいいのでしょう?ポイントを4つご紹介します。

①水回りスペース・間口を広めにしておく

50~60代になると、水回りが老朽化したから取り替えたいという方が多いですが、このタイミングで、将来、見守りや介助が必要になった時のために、広めの水回りスペースを確保しましょう。
昔ながらのタイル張りのお風呂は、ユニットバスへの切り替えも検討してみましょう。最近のユニットバスは、暖かくて、お掃除がしやすく、段差も小さくできるのでおすすめです。

②ガス台は、消し忘れても安心なIHへ

高齢になった時に心配なのが、火の消し忘れ。ただ高齢になってから、IHに切り替えようとしても、ガス鍋やフライパンを買い替える必要があったり、使い方に慣れなかったりするため、ハードルが高いのが実情です。IHに切り替えるのであれば、早めに導入を検討しましょう。

③手すりがつけられるよう、下地を入れておく

元気なうちからあちこちに手すりをつけるのは、あまり見栄えが良くないもの。玄関やトイレなど、将来手すりが必要になる所には、壁の下地を入れておきましょう。

④介護が必要になったら、ワンフロアで生活できる間取りにしておく

いざとなったらワンフロアで生活できる間取りが理想ですが、難しい場合は、エレベーターや階段昇降機の導入を検討します。


以上のように、
将来の状況を考えながらリフォームしておき、70~80代で必要になった時、段差を解消したり、手すりを設置する工事を追加で行います。
ポイントは、場当たり的なリフォームを行うのではなく、50~60代のうちから将来の介護の可能性を見据えて、リフォームを行っておくことです。そうすることで、工事の負担が減りますし、リフォーム費用も必要最低限に抑えることができます

まとめ 
◆50~60代
 将来の状況を考えながらリフォーム
 ・水回りスペースや間口を広くしておく
 ・ガス台から、消し忘れても安心なIHへ
 ・手すりがつけられるよう、下地をいれておく
 ・介護が必要になったら、ワンフロアで生活できる間取りにしておく 等
      
◆70~80代
 必要になった時、バリアフリーに
 ・段差解消、手すり設置 等


アキ設計では、
福祉住環境コーディネーターの資格を持つ建築士が、そのお宅の状況に合わせて計画的なリフォームを提案させていただきます。バリアフリーを見据えたリフォームを行う際は、ぜひご相談ください。

次回は、バリアフリー以外にも、いざという時にサポートを受けやすい家にしておくために、大切なポイントをお伝えします。

どこに何があるか、お母さんしか分からない家になっていませんか?

 

アキ設計では、住まいづくりはもちろん、家開きに関するコンサルティングも行っています。

 
著者:竹内陽子
監修:アキ設計